第9候【菜虫蝶と化す】
こんにちは。今日から啓蟄・末候【菜虫蝶と化す】(なむしちょうとなる)に入っています。
菜虫とは大根やかぶの葉につく、いわゆる青虫のことを指しますが、青虫は蝶々の幼虫ですよね。
害虫として嫌われていた幼虫が、さなぎになってじっと寒さをこらえて越冬し、綺麗な蝶へと姿を変えるのが今の時季。
ひらひらと舞う美しい蝶は、まさしく春の象徴ともいえます。

私たち一人一人には、幼い頃からかかえている欠点や劣等感がいろいろありますが、それを幼虫の青虫とたとえるならば、やがては美しい蝶へと成長したいものです。
蝶になるにはきびしい冬を耐えて越さねばなりません。
「先んずれは人を制す」とも言われますように、成功の秘訣のひとつに“スピード”があげられるでしょうが、物事には成功するまでに時間のかかることが多くあります。
行動をスタートさせるのは“スピード”が大事ですが、結果を出すことに“スピード”を求めてはなりません。地道な準備(成果を出すための)が必要ですよね。
「桃栗三年柿八年、梅は酸い酸い十三年、梨はゆるゆる十五年、柚子の大バカ十八年、みかんのマヌケは二十年」
と聞いたことがあります。「梅…」のあとは初めて聞いた方が多いかもしれませんね。
菜虫はひと冬耐えれば蝶々と羽ばたきますが、桃や栗は、苗木を植えて、せっせと世話をしても、1年では実をつけません。2年頑張って世話しても、木は少し太くなるものの、「実」という成果はありません。3年心をかけて世話をして、ようやく実を少しつけるのです。
それが、柿の場合は4年、5年…7年努力を続けても成果がないわけで、8年頑張れば、おいしい実をつけたものを、7年でやめてしまっては、目に見えた結果を得ることができません。
私が果物で一番好きな梨にいたっては、それが15年間もかかるわけです。

今、続けている努力がある人は、自分の実は柿や梨のようなものだと思ってみてはいかがでしょうか。
柿や梨でさえ、実をつけるのに、8年、15年とかかります。今、自分が求めている結果はどんな結果か。それを思ったならば「なかなか成果がでない」と嘆いているのは愚かなことです。
梨を作っている人が、10年頑張ったところで、「あーあ、10年世話しても実がならないのだから、もうこの木に梨の実はならないんだ。やめてしまおうかな」と投げ出すのはもったいない事この上ないように、私たちも、ちょっとやそっとで結果がでないからと言って、投げてしまっては、こんなにもったいないことはありません。
…しかし塾長としての私は「学校の成績をあげる」役割りであり、「成績」や「受験」は期限のあることですから悠長なことは言っておれず、早く結果を出すことにコミットいたします!
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